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外壁を点検したら、ひび割れや剥がれが見つかった。「もしかして火災保険が使えるんじゃないか」と思った方もいるのではないでしょうか。
実際、条件を満たせば火災保険で外壁の修繕費用を補填できる場合があります。ただし、「どんな損傷でも保険が出る」というわけではなく、損害の原因が重要なポイントになります。
この記事では、火災保険が使えるケースと使えないケース、申請の流れ、そして申請サポート業者に関する注意点まで、公式情報をもとにまとめました。
外壁塗装に火災保険は使えるのか
火災保険という名称から「火事の時だけ」と思われがちですが、実際には風災・ひょう災・雪災なども補償対象に含まれます。日本損害保険協会の公式情報によれば、住宅総合保険では以下の損害が補償対象となっています。
| 補償の種類 | 住宅総合保険 | 住宅火災保険 |
|---|---|---|
| 火災 | 対象 | 対象 |
| 落雷 | 対象 | 対象 |
| 破裂・爆発 | 対象 | 対象 |
| 風災・ひょう災・雪災 | 対象 | 対象 |
| 水災 | 対象 | 対象外 |
| 飛来・落下・衝突 | 対象 | 対象外 |
| 水濡れ | 対象 | 対象外 |
(出典:日本損害保険協会「火災保険」https://www.sonpo.or.jp/insurance/kasai/ 2016年11月17日更新)
現在は保険会社ごとに商品名・補償内容が異なります。ご自身の保険証券でご確認ください。
外壁が台風の強風で破損した、ひょうによって塗膜が傷ついた、大雪で外壁に亀裂が入ったといった場合は、風災・ひょう災・雪災として補償対象となる可能性があります。
補足: 補償の内容や自己負担額(免責金額)は、加入している保険の商品・プランによって異なります。ご自身の契約内容は、加入している損害保険会社または代理店に確認してください。
火災保険が使えるケース(風災・雪災・ひょう災・落雷等)
外壁塗装で火災保険が適用される可能性があるのは、自然災害や突発的な事故が原因の場合です。具体的には次のようなケースが考えられます。
- 台風・暴風による被害: 強風で外壁材が剥がれた、飛来物が外壁に衝突して損傷した
- ひょうによる被害: ひょうが直接外壁に当たって傷や凹みができた
- 大雪による被害: 積雪の重みや雪解け水の浸入で外壁にひび割れが生じた
- 落雷による被害: 落雷の影響で外壁や付属設備が損傷した
- 飛来物・衝突による被害: 車両の衝突や近隣工事中の物体が飛来して外壁に当たった(住宅総合保険の場合)
ただし、同じ「ひび割れ」でも、原因が自然災害か経年劣化かによって保険の対象になるかどうかが変わります。次のセクションで詳しく説明します。
火災保険が使えないケース(経年劣化・施工不良)
日本損害保険協会の公式ページでは、次のように明記されています。
「自然の消耗もしくは劣化または性質によるさびなどによって生じた損害はお支払いの対象とはなりません」
(出典:日本損害保険協会「住宅の修理などに関するトラブルにご注意」https://www.sonpo.or.jp/news/caution/syuri.html)
保険が使えない主な例は以下のとおりです。
- 経年劣化による損傷: 紫外線・雨・気温変化などによる塗膜の劣化・ひび割れ・剥がれ
- 施工不良による損傷: 過去の塗装工事の施工ミスによる不具合
- もともとあった損傷: 保険契約前から存在していた傷や劣化
- 雨漏りの修理: 原因が経年劣化の場合は対象外
外壁塗装を検討している方の多くは「経年劣化」によるものです。この場合、原則として火災保険の対象にはなりません。
「自然災害による損傷」が証明できるかどうかが鍵
保険金が支払われるかどうかは、損傷の原因を証明できるかどうかにかかっています。
保険会社の審査では、損傷の状態・発生時期・気象記録などをもとに、自然災害との因果関係が確認されます。「台風の後から雨漏りが始まった」という場合でも、損傷箇所の状態によっては経年劣化と判断されることもあります。
保険が使えるかどうかは、ご自身で判断するのではなく、加入している保険会社に相談することをおすすめします。
火災保険申請の流れ【4ステップ】
自然災害による被害だと確認できたら、次の手順で申請を進めます。
Step 1: 損傷箇所を写真で記録する
被害に気づいたら、すぐに損傷箇所を写真で記録してください。日付・時刻が確認できるようにすることが重要です。
- 損傷箇所を複数の角度から撮影する
- 損傷の範囲がわかる引きの写真と、詳細がわかるアップの写真を撮る
- 被害に気づいた日時をメモしておく
時間が経つと劣化が進み、損傷の原因が判別しにくくなります。気づいた時点で記録しておくことが大切です。
Step 2: 保険会社に連絡して申請書類を取り寄せる
損傷の記録を残したら、加入している損害保険会社または代理店に連絡します。
- 損傷の発生時期・原因・箇所を伝える
- 申請に必要な書類一式を取り寄せる
- 保険証券の番号を手元に用意しておく
必要書類や申請方法は保険会社によって異なります。不明な点は直接保険会社に確認してください。
Step 3: 業者に「被害状況の見積書」を作成してもらう
保険会社への申請には、修理業者が作成した損傷箇所の状況説明と修理見積書が必要になることが一般的です。
この時点で、複数の業者に見積もりを取ることをおすすめします。見積もりの取り方については、外壁塗装業者の選び方のページも参考にしてください。
補足: 見積書の書き方や必要な記載事項は保険会社によって異なります。業者に依頼する前に、保険会社から指定のフォーマットや記載内容の指示があるか確認しておくとスムーズです。
Step 4: 書類を提出して審査を待つ
必要書類が揃ったら、保険会社に提出します。
- 申請書(保険会社所定の書式)
- 損傷箇所の写真
- 修理費用の見積書
- その他、保険会社から指定された書類
審査が完了すると、保険会社から支払いの可否と保険金額の通知が届きます。審査結果に疑問がある場合は、保険会社に説明を求めることができます。
まずは、ご自身の外壁の損傷が保険の対象になるかどうかを確認することが先決です。現地調査で損傷の状態を正確に把握するために、専門業者への相談を活用してください。
保険申請で注意すべきこと
保険申請の手続きを進めるにあたって、特に注意が必要な点が3つあります。
申請は自分で行う(業者が代行するのは違法の場合あり)
保険金の申請は、保険契約者ご自身が行うのが基本です。
日本損害保険協会は、次のように注意を呼びかけています。
「損害保険会社や代理店へ連絡する前に、問題のある住宅修理業者や保険金請求代行業者と契約してしまうと、保険金が支払われずに修理代金を自己負担することになったり、解約しようとすると高額な解約手数料を要求されるなどのトラブルに巻き込まれてしまうことがあります」
(出典:日本損害保険協会「住宅の修理などに関するトラブルにご注意」https://www.sonpo.or.jp/news/caution/syuri.html 2025年6月30日更新)
また、保険会社との交渉を業者が代行することは、弁護士法(第72条)や行政書士法(第19条)に抵触する可能性があります。報酬を受けて他人の保険金請求の代理・代行をすることは、資格のない業者には認められていません。
申請の手続きは、ご自身で行うか、保険会社に相談しながら進めるようにしてください。
「火災保険申請サポート業者」の勧誘に注意する
「保険が使えるので費用は実質無料で工事できる」「保険申請のサポートをします」などと勧誘してくる業者とのトラブルが増加しています。
日本損害保険協会のページには、次のようなトラブル事例が紹介されています。
「インターネットで、保険金請求サポートを行うサイトを見つけ連絡した。後日、業者が来訪し、『火災保険で外壁、雨樋、ベランダの手すりの修理ができる。申請の手伝いをするが、完全成功報酬型で、保険金が支払われた時にのみ保険金の30%を請求する』という説明を受けて契約した。保険金が100万円下りたが、住宅メーカーに修理を依頼したところ70万円では修理できないといわれた」
(2020年受付 40歳代 男性 関東地方。出典:国民生活センター相談事例をもとに日本損害保険協会が再構成)
保険金のうち高額な手数料が差し引かれると、実際の修理に使えるお金が不足するケースがあります。また、消費者庁は「火災保険を使って実質的に無料で修理ができる」などとうたい、火災保険金を利用した修理工事契約を締結させる事業者について注意喚起を行っています(2024年6月27日)。
注意: 「保険が使えるので実質無料」「保険申請はすべておまかせ」という勧誘には慎重に対応してください。まず加入している保険会社や代理店に相談することをおすすめします。不安な場合は、損保協会の相談ダイヤル(0120-309-444)にご連絡ください。
申請できる期間に制限がある(損害発生から3年が目安)
保険法第95条(平成二十年法律第五十六号)は次のように定めています。
「保険給付を請求する権利は、これらを行使することができる時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する」
(出典:保険法第95条 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=420AC0000000056)
損害発生から3年以内が目安ですが、起算点は損害を知った時点となる場合もあります。詳細は保険会社にご確認ください。「あの台風の後から外壁の状態が悪くなった気がする」と気づいたら、できるだけ早く保険会社に相談することを検討してください。
保険が使えると判明したあとの業者選び
保険会社の審査で保険金が支払われることが決まったら、次は工事を依頼する業者選びです。
保険申請対応の実績がある業者を選ぶ理由
外壁塗装の工事業者であれば誰でも「被害状況の見積書」を作成できるわけではありません。保険申請に慣れた業者は、保険会社が求める形式での書類作成や、損傷原因の説明に対応した経験を持っています。
業者を探す際は、「火災保険申請の経験があるか」を確認してみてください。ただし、「保険申請はすべておまかせ」と言う業者は前述のトラブルリスクがありますので、申請はあくまでご自身で行い、業者には工事と必要書類の作成を依頼するようにしてください。
業者選びの詳しい基準は外壁塗装業者の選び方完全ガイドで解説しています。
見積書を複数社で比較することの重要性
保険金が支払われる場合も、保険金の範囲内で修理できる業者を選ぶことが重要です。
同じ工事内容でも、業者によって見積金額は異なります。1社だけの見積もりでは、その金額が適正かどうか判断できません。
外壁塗装の費用相場も参考にしながら、複数社の見積もりを比較することで適正価格を把握しやすくなります。
火災保険の対象になるか、まず業者に確認してみよう
外壁の損傷が火災保険の対象になるかどうかは、実際に損傷箇所を確認しないと判断が難しいケースが少なくありません。
現地調査で損傷箇所を正確に把握できる
外壁の状態は、目視では確認しにくい部分もあります。専門の業者による現地調査では、次のことが確認できます。
- 損傷箇所の範囲と程度
- 損傷の原因(自然災害によるものか経年劣化によるものか)
- 修理が必要な箇所とその優先度
- 修理費用の目安
現地調査の結果をもとに、保険会社への相談内容を整理することができます。
無料で複数社に見積もりを依頼する方法
現地調査や見積もりは、一括見積もりサービスを活用すると複数社に同時に依頼できて便利です。
まずは業者に現地調査を依頼して、損傷の状態を正確に把握してみてください。
保険が使えるかどうかが判明したあとは、複数社の見積もりを比較して適正価格を確認することをおすすめします。
まとめ
外壁塗装と火災保険の関係について、重要なポイントをまとめます。
- 火災保険は風災・ひょう災・雪災・落雷などによる損傷が補償対象(経年劣化は対象外)
- 保険が使えるかどうかは損傷の原因が重要。自然災害による損傷かどうかが鍵
- 申請は自分で行うのが基本。業者が代行することは違法になる場合がある
- 「保険で実質無料」という勧誘には注意が必要
- 保険給付を請求できる権利は損害発生から3年が目安(保険法第95条)
まずはご自身の保険契約内容を確認し、損傷が保険の対象になりそうであれば、保険会社または代理店に相談してください。
業者選びについては、外壁塗装業者の選び方のページもあわせてご覧ください。